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TOPIC チョムスキー語る[編集:9/23]
 
Subject Re: チョムスキー語る[編集:9/24]
Author イストラン [ 2303 to イストラン ]  9/24/Mon/2001   

問い:彼らは合衆国の内政にどういう結果をもたらすでしょうか。それからアメリカ自身の評価に。


チョムスキー: 合衆国の政策はすでに公に告知されてきました。世界は「厳しい選択」にさらされていると。われわれに加わるように、あるいは「死と破壊の確かな可能性をしっかり見ろ」と。大統領がこの攻撃に関与していると決定するあらゆる個人、あらゆる国に対する軍事力の行使を議会は正統化しました。それはどんな支持者でも超犯罪的と見なすドクトリンです。これはたやすく示されることです。ただ単純に尋ねてみましょう。ニカラグアに対する「不法な軍事力の行使」を止めるようにという世界裁判所の命令を合衆国が拒否し、すべての国に国際法を守るようにと呼びかける安全保障理事会の決定を拒否したあとで、このドクトリンをニカラグアが採用したら、同じ人々は一体どういう反応をしただろうか。そしてかのテロリストの攻撃はこの非道よりももっとはるかに深刻で、かつ破壊的なものでした。

 ここでこれらの事柄が認知される仕方については、それははるかに複雑なのです。心に留めておかなくてはならないのは、メディアや知的エリ−トたちは一般的に彼ら特有の話の流れagendaを持っているということです。さらに、この問いへの回答はかなりの程度まで、決定しなければならないことがらです。他の多くの事例と同様、十分な献身とエネルギーをもって、狂信的態度を刺激し、盲目の憎しみを刺激する努力もある。権威への委任は留保されます。わたしたちはそうしたことをよく知っています。


問い: 世界に対して合衆国が政策を変えることを貴方は期待しているのですか。

チョムスキー: 当初の反応は怒りや怨恨に至る政策を強化することでした。それはテロリストの攻撃を支持する背景を提供します。そしてリーダーシップのハードな路線の手続きをもっと強く追求することでした。軍備の増強、国内の統制、社会政策への攻撃です。これが期待されているすべてのものです。テロの攻撃とそれらがときに作り出す暴力のエスカレートする循環は、社会のもっとも過酷で抑圧的な部分の権威づけと威信を強めようとします。しかしこの流れに身を呈してしまうことは避けがたいということではないのです。


問い:最初のショックの後で、合衆国の回答がどうなるかについて恐れがやってきました。あなたも恐れていますか。

チョムスキー: 正気の人間なら同じような反応に恐れることでしょう。もう告知されてしまったのですが。おそらくはビン・ラディンの祈りに答えるようなものです。それは暴力の循環をエスカレートするでしょう。これはおなじみのものですが、今回はスケールが違います。

 合衆国はすでにパキスタンに対して食物や他の支援を打ち切るように要求しました。それはすくなくともアフガニスタンに生存している飢えて苦しむ人たちを支えるものでした。この命令が実行されたら、テロリズムに何の関係もない人たちが、何百万人と死ぬでしょう。繰り返しますが、タリバンの犠牲となっている何百万人という人たちを殺すように合衆国はパキスタンに要求している、ということです。これは報復とすら関係ありません。それよりずっと低いモラルのレベルのことです。私たちは、この要求への反応を観察することによって、西側主流の知的文化の道徳的レベルについて多くを知ることができます。思うに、もしもアメリカの民衆が彼らの名において何が起こっているのか、わずかにでも知ったならば、彼らはまったくぞっとするだろうと、私たちは理性的に納得することができます。歴史的な先例を探すことは示唆することが多いでしょうね。

 もしもパキスタンがこの要求に従わず、他の合衆国の要求にも従わなかったら、直接的に攻撃されるかも知れず、その結果は計り知れない。もしパキスタンが合衆国の要求に従ったら、タリバン同様、軍事力によって政府が転覆されることは不可能ではない。この場合核兵器を持つことになる。それは産油国も含めてこの地域全体に効果をもつでしょう。この点で私たちが考えるのは、人間社会を破壊するかも知れない戦争の可能性です。

 そうした可能性を考慮に入れずとも、似たようなことです。アフガンに対する攻撃はたいていの分析家が予測するひどい結果になる、ということです。それはビン・ラディンが望むような、彼の支持者たちを増すでしょう。彼が殺されても、たいした違いはない。彼の声はカセットに吹き込まれ、イスラム社会全体に配られ、人を鼓舞する殉教者となる。一人の自殺的爆撃、合衆国の軍事施設へ突入するトラックが、20年前、レバノンから世界の主要な軍隊を追い出したことを心に留めておくべきです。そうした攻撃のための機会は無限にある。そして自殺的攻撃は防ぐことがとても難しい。


問い:「2001年9月11日以降世界は変わってしまう」あなたはそう考えますか。

チョムスキー:火曜日のいまわしいテロリストの攻撃は、世界的にまったく新しいものです。
そのスケールや性質においてではなく、その標的においてです。合衆国にとって、これは1812年国内の領土が攻撃され脅かされたとき以来のことです。その植民地が攻撃されたことはありましたが、国土ではなかった。この間、合衆国は、土着の人々を抹殺し、メキシコの半分を征服し、周辺地域に暴力的に介入し、ハワイとフィリピンを征服し(フィリピン人何十万人を殺し)、過去半世紀の間、とくに、世界中で武力に訴えることを拡大してきました。犠牲者の数は計り知れない。初めて、銃口が別の方向に向けられました。同じことはもっとドラマチックにヨーロッパに言えます。際限のない暴力によって世界の多くを征服しながら、ヨーロッパは殺人的破壊に、内戦によって苦しみました。まれな例外を除いて(たとえばイングランドのIRA)、外の犠牲者による攻撃ではありませんでした。したがって、NATOが合衆国支持に向かったのは当然のことです。帝国主義的暴力の何百年の積み重ねが知的道徳的世界に巨大な衝撃を与えたのです。

 これは世界史における新しい出来事であると言うのが正しいでしょう。非道のスケールのゆえにではなく、残念ながら、目標のゆえにであると。どのように西側が反応するか、これは最大の重要性を持ったことです。もしも富裕層権力層が何百年の歴史の堆積を守り続け、過激な暴力に走るならば、おなじみの力学の暴力的循環のエスカレートに寄与するだけで、長い目でみるなら恐るべきことです。もちろん、それは決して避けられないことではない。もっと自由で民主的な社会にある覚めた大衆は、より人間的で尊敬すべき流れに政治を向けることができます。

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Subject チョムスキー語る[編集:9/23]
Author イストラン [ 2300 new post ]  9/23/Sun/2001   

Terrorist Attacks on America
September 2001
Source: ZNet
Noam Chomsky interviewed by Radio B92, Belgrade



問い: どうしてこの攻撃が起こったのか?

チョムスキー: この問いに答えるには、まず犯罪の下手人を特定する必要があります。一般的にそうだろうと想定されているのは、中東地域に源を発するということであり、その攻撃はオサマ・ビン・ラディンのネットワークにたどり着くだろうということで、彼の拡散した複雑な組織は、疑いなくラディンによって鼓舞されたものであるが、必ずしも彼の支配下にはない、ということです。
 これが本当だと想定します。つぎに、分別のある人間なら、ビン・ラディンの考えや、彼が地域一体で持っている支持者の大群の感情を確かめようとするでしょう。このことについては、私たちはかなり多くの情報をもっています。ビン・ラディンは長年の間、信頼のおける中東の専門家からインタヴューされてきましたが、とりわけその地域の卓越した通信者であるロバート・フィスクは該当全地域に関する内密の知識と何十年にも亘る直接的経験をもっています。

 サウジアラビアの億万長者であるビン・ラディンが戦闘的イスラムの指導者になったのは、アフガニスタンからロシア人を追い出そうとする戦いのさなかでした。ロシア人たちに最大の損害を与えるために、CIAやパキスタン情報部の同盟者たちによって選ばれ、武装され、経済的援助を受けた多くの宗教的原理主義的過激派の一人でした---これはロシア人たちの撤退を遅らせた可能性大であると多くの分析家は疑ったのですが。とはいうものの、彼が直接にCIAとコンタクトしていたかどうかは不明確であり、また特に重要なことというわけでもありません。CIAが自分たちの動かせる狂信的戦闘者を好むことには驚くべきところはありません。結果は「無鉄砲にもアメリカから経済的援助を受けて、穏健な政権を破壊し、狂ったものを作る」ということでした(ロンドンタイムズ、通信員、サイモン・ジェンキンス、同様にこの地域の専門家)。

 これらの「アフガニス」(アフガニスタン出身でない多くはビン・ラディンと同様に)と呼ばれているのですが、これらの人たちは、国境を越えてロシアでテロ作戦を遂行しました。しかし彼らはロシアが撤退した後にこれらを止めました。彼らは自分たちの嫌っていたロシアと戦っていたのではなく、ムスリムに対するロシアの作戦やロシアの犯罪と戦ったのでした。

 「アフガニス」はしかしながら、彼らの活動を終わらせたわけではありません。彼らはバルカン戦争でのボスニアのムスリム勢力と手を結びました。合衆国は反対しませんでした。彼らに対するイランの支援も大目に見たように。それには複雑な理由がありまして、ここで追求する必要はないのですが、ただボスニア人たちの悲惨な運命は差し迫ったことではなかったとだけ言っておきます。「アフガニス」はまたチェチェンのロシア人とも戦いました。そして、モスクワやロシアのほかの領土へのテロ的攻撃を遂行していた可能性は十分にあります。

 ビン・ラディンとその「アフガニス」たちは、1990年、合衆国がサウジアラビアに恒久的な基地を設立したときに、合衆国に敵対しはじめました。彼の見方によれば、サウジはアフガニスタンのロシア占領に対抗するものであったのですが、しかしもっと重要な意味は、聖なる寺院を守護するというサウジアラビアの特別の地位のゆえです。

 ビン・ラディンはまたその地域の腐敗と抑圧的な政権に激しく敵対しましたが、それは彼にとっては「非イスラム的」と映っており、その中にはサウジ政権も含まれます。これはタリバンを除けば世界でもっとも過激なイスラム原理主義政権であり、そしてその起源からして、合衆国の親密な盟友だったのです。
ビン・ラディンは合衆国がこれらの政権を援助しているとして嫌っています。この地域におけるほかの人たちと同様に、彼はまた現在35年目になるイスラエルの凶暴な軍事的占領への長期に亘る合衆国の援助にも激怒しています。それはワシントンの断固たる外交、軍事、経済的介入であり、これが援助するものはパレスチナ人が対象となった多年にわたる殺人、過酷で破壊的な攻撃、日常的な屈辱です。また占領された領域をバントゥスタン状の区画にまで粉砕し、資源を管理するめの拡大する施設群、ジュネーブ協定の荒っぽい違反、そして世界の多くで犯罪と見なされる行動、こうしたものからアメリカは除外されているのですが、第一の責任は彼らにある。

 そして他の人間と同様に、これらの犯罪に対するワシントンの献身的なサポートに併置されるのは、イラクの市民に対する10年間の合衆国-英国の攻撃です。これは社会を破壊し、一方でサダム・フセインを強大化しつつ、数十万の死をもたらしました。彼は西洋人たちが忘れようとしてもその地域の人たちはまだ良く覚えているクルド人たちへのガス攻撃を含む、その最悪の非道によってまさに、合衆国と英国のお気に入りであり盟友だったのです。これらの気分はとても広く広がっています。ウォールストリートジャーナル(9月14日)は、湾岸地域の裕福で特権的なムスリム(合衆国に密接に関わる銀行家、専門家、ビジネスマン)の意見を調査したものを載せてますが、彼らの意見も同じようなものです。イスラエルの犯罪を支持する合衆国のポリシーに対する恨み、それはまたイラクの市民社会を破壊しながら、多年に亘って形成された外交的解決への国際的な同意を妨害していることであり、その地域一体の過酷で退行的非民主的な政権を支えていること、「抑圧的政権を出現させること」によって経済的発展に対して障害を課していること。深刻な貧困と抑圧に苦しむ圧倒的な民衆の間には、同様の気分がもっと激しくあります。そして自殺的爆破に至る怒りと失望の源泉であること。こうしたことは事実に関心を寄せる人たちによって共通に理解されています。

 合衆国、そして西側の多くは、もっと気持ちの良い話を好みます。ニューヨークタイムズ(9月16日)の主説を引用すると、実行者たちは「自由、寛容、繁栄、宗教的多元主義、普通選挙のような西側で育まれた諸価値への憎悪」によって行動したのだと。合衆国の軍事行動は不適切であり、従って取りざたされるにも及ばない(セルジュ・シュメンマン)これは都合の良い像です。そして知的歴史にあってはなじみのないスタンスではない。実際それは規範ともなっている。私たちが知るあらゆることに完全に矛盾することもあるが、しかし自己讃美と権力の無批判的な支持というメリットをもっています。

 またよく認知されていることは、ビン・ラディンや他の同様な人間たちが「ムスリム国家に対する大きな攻撃」に一役買っているというもので、これは彼の主義へはせ参じる狂信を生み出すだろうということです(ジェンキンス他多数)。これもまたおなじみのものです。暴力の高まる循環は典型的に双方の最も荒っぽく冷酷な部分によって歓迎される。多くの事例のうち一つだけ取り上げれば、最近のバルカンの歴史によって明らかな事実でしょう。

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