| 『エニアグラム進化論』(前田樹子) 春秋社、1994 |
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アリカがエニアグラムの特許権みたいなものを主張したのにからんで正統派グルジェフィアンやカトリックの坊さんの間におこした裁判の話が冒頭にある。途中、イドリス・シャーのペテン師性なども挿入されている。 エニアグラムに関してはグルジェフ直系のグループから情報が出ているわけではないとあります。
著者はオスカー・イチャーゾのエニアグラムを結局グルジェフ系から仕入れたとみなしているようです。つまり剽窃です。とくにロドニー・コリン。イチャーゾの弁明は、まるで根拠のない、とるに足らない話であるという結論かな。(私としてはこれも驚きでした。アリカはカスタネダの祖ですから遠回しにアリカ関係はアホだと言われているようなものだ。) またベネットの系譜からは経営管理の方面にグルジェフ理論が使われていることが指摘されてます(余談ですが、フィンドフォーンの連中も経営管理にかんでませんでしたっけ?=>『ニューエイジの歴史と現在』) ということで、途中グルジェフの本家エニアグラムの紹介、若き日のグルジェフの経歴、モスクワサークル、プリオーレ時代、そして死が書かれており、これにウスペンスキーとの因縁話が続きます。 ウスペンスキーは『断片』(邦訳『奇蹟を求めて』)を20年間秘匿し、出版する意志はなかったようですね。死後グルジェフが原稿を持ってきたウスペンスキー夫人に出版の許可を与えたとある。 ウスペンスキーは何度も疑い、システムの所在をグルジェフにただした。しかしグルジェフははぐらかして答えない。死ぬときに「システムなんてないんだ」とうめいた。
同じようにシステムの所在をグルジェフに質した人物にボリス・ムラヴィエフがいて、この人物が前田樹子さんのお気に入りということになります。 わたしが疑問なのは、P221「以上はエソテリック・キリスト教の歴史というセミナーで私が書き取ったメモを出典とする」という一文なのですが、これは前田氏が言っていることです。ところがこのセミナーがなんなのか説明がない。まさかムラヴィエフのところのセミナーではないと思うのですが、そうでしょうか、どうでしょうか。
ともあれ、一部引用しますと、グルジェフ系議論の出典として以下のようなものが挙げられています。 つまり我々はこの本を読むと、まるでグルジェフのしっぽをつかんだのはムラヴィエフだという印象を受けるのです。 最終章はグルジェフ思想の簡便な入門書になってます。冷静で博識なグルジェフ論、落ち着いた雰囲気というのを感じます。 |
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